診療録を管理し整理する責任者
医師が病院で患者に行った医療行為を記録した診療録(カルテ)や検査記録などの診療情報を管理し、必要な場合は情報開示などを行うのが診療情報管理士の仕事だ。
診療情報管理士は、カルテに書かれている内容を読み取り、記入モレやミスがないかをチェック。そのうえで、国際的に共通な区分にしたがって、疾病や入院日数などの情報を記録する。こうした情報は医療費支払いの目安となったり、患者へのカルテ開示の際に役立てられたりする。
休日や福利厚生も充実し、長く働ける職場
診療情報管理士は病院で働くが、看護師や医師のような夜勤はなく、労働時間や休日、福利厚生などは、病院事務の職員とほぼ同じ扱いとなることが多い。年齢の幅も広く、長く働ける職場だ。
雇用形態もさまざまで、正社員はもちろん、アルバイトや契約社員として採用される場合も多い。
医療知識が豊富で、情報を管理する責任感のある人
診療内容をきちんと理解し、わかりやすく記述するためには、専門的な医療知識が不可欠だ。そのうえで、内容を正しく読み取る読解力や、記載ミスを防げるだけの慎重さや緻密さ、正しく知識をまとめ上げる正確さなど、事務的な能力が求められる。
さらに、情報を管理するうえでの責任感や、医師や看護師との協調性などのコミュニケーション力も求められる。
カルテの電子化などの新制度により必要性が高まる
病院を評価する制度や、カルテの電子化、医療費支払いの目安となる「診療録管理体制加算」とよばれる制度の登場にともない、診療に関するデータは多方面で活用されるようになっている。このような事情を背景に、診療情報管理士の必要性は高まってきており、今後も活躍が期待できるだろう。
勤務先により異なる
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