信頼を得る誠実さと幅広い視野が必要

　カウンセリングとは、対話しながら相手の悩みや不安感を解きほぐしていくものである。したがって、心理学の知識や技術だけでなく、誠実さや包容力が求められる。また、相手の言葉や動作から心の動きを読みとる洞察力も必要だ。
　さらに、心の問題は答えが一つではないことが多く、相手が置かれている状況や立場などを考慮し、総合的に判断する必要がある。そのため、心理学の分野だけにとらわれない幅広い視野を備えていることも大切な要素だ。

ストレス時代に重要性が高まる

　ストレスとの戦いと言われる現代では、うつ病など、心の病にかかる人が増えている。また、不登校やいじめなど、子どもの心の問題も大きな課題となっている。こうした社会状況を受け、心理カウンセラーの果たす役割はいっそう大きくなっており、社会的地位も高まっていくだろう。